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天神つじクリニック 病気の解説(高脂血症)
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高脂血症
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高脂血症

 高脂血症の症状
中性脂肪やコレステロールが高い高脂血症の人は、潜在患者も入れると、約2,200万人もいると言われています。(平成12年厚生労働省循環器疾患基礎調査)さらに、国民栄養調査から見ると、男性は30代から、女性は50代からほぼ2人に1人が高脂血症の状態にあると考えられます。

高脂血症は「痛くもかゆくもなく全く自覚症状がありません」。総理府の調査によると、高脂血症についての感じ方は糖尿病や高血圧症などの生活習慣病に比べ、怖い病気という感じ方を持つ人が少なく、分からないという人も多いという結果が出ています。
 
しかし、高脂血症は自覚症状が出た時には、すでに心臓や脳または下肢の動脈硬化が進み、突然、脳梗塞のような脳動脈疾患や狭心症、心筋梗塞などの冠動脈疾患を引き起こすため、高血圧と同様にサイレント・キラー(沈黙の殺人者)とも呼ばれているとても怖い病気です。

 高脂血症の種類
高脂血症には家族性高脂血症に代表される原発性高脂血症と、糖尿病や肥満、アルコールなどにより生じる二次性高脂血症の2つに大きく分けられます。

原発性高脂血症(家族性高脂血症)
家族性高脂血症は遺伝子の欠損が遺伝することなどによって起こります。アキレス腱の肥厚、眼瞼(がんけん)黄色腫(おうしょくしゅ)、角膜輪(かくまくりん)といった症状を認めることが多く、特にアキレス腱肥厚は特徴的です。若年時から総コレステロールが高値を示し、男性では30歳代から、女性では50歳代から心筋梗塞による死亡がみられることもあります。

原発性高脂血症は二次性高脂血症と比べ重篤(じゅうとく)で合併症も多彩で、予防が難しく、特殊な治療を要する場合もあります。また遺伝子異常が明らかになっているものがあります。

二次性高脂血症
高脂血症と診断された方の大半がこちらのタイプになります。二次性高脂血症では、ほとんどの場合自覚症状を認めません。しかし、糖尿病や肥満と合併することで動脈硬化のリスクは飛躍的に高まるため、無症状でも注意が必要です。

 高脂血症の原因
高脂血症というのは、前に記述した血液中の4つの脂質(コレステロール、中性脂肪、リン脂質、遊離脂肪酸)が、多過ぎる病気のことです。脂っこい食事を好んで食べたり、運動不足や生活習慣が乱れていると、作られた脂質が消費量を上回り血液中の脂肪の量が基準量をこえてしまいます。すると、多すぎた脂肪が血液のなかにドロドロにたまっていくのです。

ところが、血液中の脂肪が異常に増えても全く自覚症状がないため、自分では気づきません。また、健康診断などで運良く見つかり「高脂血症です」と言われても、それが何を意味するのかピンとこない人が多く、放置されがちなのが現状です。

しかし、高脂血症をそのまま放置すると、増えた脂質がどんどん血管の内側にたまって、動脈硬化になってしまいます。ところが、動脈硬化になっても、まだ自覚症状がありません。ついには、心筋梗塞や脳梗塞の発作を起こして、やっと高脂血症の重大さに気づくという人もいます。

 血液の中の脂質って何?
血液の中には、コレステロール、リン脂質、中性脂肪、遊離脂肪酸という4種類の脂質があり、これらを総称して「総コレステロール」といいます。この4つの脂質はタンパク質と結びついて血液中を流れています。そして、これら4つの脂質は体の働きを調節している物質(ホルモン)や細胞膜を作ったり、エネルギーとして利用されたりと、身体にとって重要な働きをきちんとしているのです。

 脂質の種類による高脂血症について
血液中にある4種類の脂質のうち、多過ぎると問題なのは、コレステロールと中性脂肪です。
これら増え方によっても、高脂血症の種類が異なります。
(1)コレステロールのみが多いタイプ(高コレステロール血症)
(2)中性脂肪のみが多いタイプ(高中性脂肪血症)
(3)両方とも多いタイプ(高コレステロール高中性脂肪血症)

コレステロールは善玉コレステロールといわれるHDLコレステロールと悪玉コレステロースといわれるLDLコレステロールに分かれます。悪玉コレステロールが多過ぎると、動脈の壁にくっついてしまい、動脈が肥厚し、硬くなってしまいます。よって、高コレステロールが動脈硬化を発症する引き金となるのです。

中性脂肪は、それ自体は動脈硬化の原因にはなりません。しかし、中性脂肪が多いと善玉コレステロールが減り、悪玉コレステロールが増えやすくなってしまいます。よって、間接的にですが動脈硬化の原因となってしまうのです。 どのタイプかによって治療も違ってくるので、医師は患者さんがどのタイプかを、きちんと診断して、指導や治療を行います。

 高脂血症と食事の関係
高脂血症の原因と最も深い関係にあるのは食事です。
高コレステロールの場合はコレステロール分の摂取過剰、中性脂肪の場合は全体的な食べ過ぎによるコレステロール摂取過多が考えられます。さらに、アルコールの飲み過ぎ(中性脂肪)、運動不足、遺伝的素因が関与して発症します。

 高脂血症の治療
心臓の冠動脈の病気など、明らかな動脈硬化の病気がない場合、高脂血症の治療は食事療法と運動療法といった生活習慣の改善と薬物療法が基本となります。生活習慣の改善は血液を流れる脂質を下げるだけでなく、動脈硬化が進むのを防ぐことも目的の1つです。よって、動脈硬化を促進する他の要素、高血圧、耐糖能異常(糖尿病)、肥満なども併せて改善できるよう生活を改善する必要があります。

食事療法
食事療法のポイントは、適切なエネルギーを摂取し、肥満を解消することと、
標準体重を目指すことです。標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22

・中性脂肪を増やす原因となる過剰な糖質の摂りすぎやアルコールの飲み過ぎを控える
・間食で果物や菓子類をあまり食べない。週2回以上の休肝日を設ける
・コレステロールの多い食品を控える
・卵黄・レバー・ベーコン・たらこ・すじこなどは1回の量をおさえる
・コレステロールの吸収を抑える働きのある植物繊維の多い食品を多くとる
・いも・豆類・野菜・きのこ・海藻類を積極的にとる
・身体の酸化を防ぐ効果のあるビタミンA・C・Eを多くとる
・緑黄食野菜(ビタミンA)、野菜類 (ビタミンC)、植物油・種実類 (ビタミンE)をとる
・コレステロールや中性脂肪を低下させる作用のある大豆製品や青魚を多くとる
・大豆・納豆・豆腐・いわし・さんま・さばなどをとる
 ※参照:http://www.e-chiken.com/shikkan/koushi.htm

これらは一例にすぎませんが、なるべく脂質の低いものや、脂質を下げる作用のあるものを積極的に摂るようにしましょう。

運動療法
運動療法は、食事療法とともに高脂血症の治療には欠かせないものです。運動によって、血行が良くなると、中性脂肪や悪玉コレステロールの分解が活発となり、悪玉コレステロールが減って、善玉コレステロールが増えます。特に、持続的に運動する習慣をつけると、太りにくい体質がつくられます。
運動療法は、動脈硬化性の病気が潜んでいないかどうかを十分に調べた後に、指導されます。一人ひとりに適した運動を毎日の生活にとり入れるよう心がけることが大切です。

また、いわゆるスポーツや運動だけでなく、日常生活で身体活動を増やすための工夫もとても重要となります。しかし、中高年の人があまり激しい運動を始めると、体内に大量の活性酸素を生じさせ、全身の細胞、器官、組織がその活性酸素に攻撃されることになります。どのような運動をどの程度行うのか、必ず医師に相談の上、始めてください。

薬物療法
どうしても生活習慣が改善できない人や、生活習慣の治療を3〜6ヶ月継続しても血中脂質の数字に改善が見られない方は、薬物療法も並行して行うことになります。脂質の値が高いままだと、動脈硬化、さらに心筋梗塞や脳梗塞へと進む危険性が高くなるためです。

また、家族性高コレステロール血症の場合には、いきなり薬物療法からはじめます。

薬物にはコレステロールを下げるもの、トリグリセリドを下げるもの、その両方を下げるものと様々な種類があるため、患者さんによって有効な薬物の選択は変わってきます。また、これらの薬はいずれも副作用は比較的少ないものですが、まれに筋肉や肝臓の障害などを起こすことがあるので、医師の指示に従ってきちんと服用して下さい。

最後に、薬を飲み始めてもそれに頼ることなく、食事療法や運動療法は継続して行うことが大切です。生活習慣の改善を行うことの効果は、コレステロールの合成や処理のシステムを調節し、正しい状態に戻すというとても根本的に大切なものです。薬を飲んでいるからと安心せず、根気よく自己管理を続けて、長い時間をかけてじっくりつき合う覚悟が大切です。



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